一昔前までは派遣というと、正社員より格下に見られがちでした。でも、今は状況が変化してきている？
派遣社員の悩みの中に、正社員から理不尽な扱いを受ける、というのがあります。
正社員のほうが若く、経験も未熟なのに、偉そうにされて腹が立つ、なんてこともよく聞きますね。
派遣社員の多くは正社員経験者でもあります。その会社では新人かもしれませんが、人生、経験、知識ともに正社員よりも断然上！なんて今は珍しくもありません。
それでも、世間のイメージではまだまだ、派遣社員は正社員より下、というランク付けがされています。
そもそも、このランク付けがおかしいのです。
今では労働者の4割が派遣社員とも言われています。
派遣社員でしか働けない、というわけでもなく、自ら望んで派遣社員を選ぶ人も増加してきているのです。
派遣社員というのは、単に雇用形態の違いなだけです。それなのに日本では正社員が一番えらい、みたいな風習があります。
おそらく、正社員は福利厚生がしっかりしていて賞与もある。会社からも社会からも認められた立派な人。というイメージがあるのでしょう。
しかし、派遣社員は、自分の目的のためにあえて派遣社員という雇用形態を選んでいることも増えてきているのです。
いろんな会社を経験してみたい
いきなり正社員で失敗したくない
スキルアップのための勉強の時間を作りたい
新事業のための資金集めをしている
家事や育児に支障のない程度に働きたい
つまり、雇用形態の多様性のひとつなのですが、なぜか雇用形態をヒエラルキー化してしまう人もいるようです。
正社員になると、サービス残業をしなければいけない状況に陥ったり、すぐに退職、ということがいきません。
福利厚生、賞与、などが保障されている分、それだけ会社に対する責任感も負わされます。
とある人は、正社員で働いているとき、上司のパワハラにあって鬱になりかけたそうです。それがトラウマになり、次の職場でもパワハラにあったらどうしようと心配になっていました。
しかし、派遣社員ならば、もしパワハラを受けても派遣会社に相談して、派遣先を変更してもらうこともできます。
正社員より、自分に合った職場を探しやすいのも利点のひとつです。