派遣社員の給与は一般的に低いと言われていますが、実際はどうなのでしょうか。国税庁が発表した「民間給与実態統計調査」によれば、正規雇用者の平均年収は477万円、非正規雇用者は169万円という結果になりました。両者の間に約300万円の差が生じています。月額に変換すると、非正規雇用者は月に約14万円しか貰っていないという結果に。もちろん非正規雇用者の中にはパートタイマーなども含まれているため、派遣社員のみの年収ではありませんが、正規雇用者と比較して大幅に低いことは分かると思います。
もちろんどの企業・業種で働いているかによって年収は上下します。例えば、事務系やサービス系・飲食系だと年収が低く、外資系や専門技術系であれば比較的高いと言われています。これはすべての雇用形態で言えますが、専門的であったり資格が必要であったりする仕事であればあるほど年収が高く、逆に誰がやっても結果は同じような仕事であれば年収は低くなる傾向にあります。
正規と非正規との間にこれほどまでに差が生じてしまうのは何故でしょうか。その理由として考えられるのは、正規雇用であれば一つの会社に勤め、安定的な環境の中で着実にスキルを伸ばしていけるのに対し、非正規雇用だといつクビになるか分からない不安定な環境の中で働かざるを得ず、大抵の場合3年未満で契約を切られてしまうことが考えられます。いろいろな企業を転々とせざるを得ないために、十分なスキルを習得できず、年齢を重ねてもキャリアアップできないという現状があるようです。
ではいったい、年収アップのためにはどうすれば良いのでしょうか?可能性が高いのは、派遣先の企業で結果を残すことで正社員に昇格することでしょう。正社員になれば、安定的な職場で自身のスキルアップを図ることが出来ますし、評価されれば昇給も夢ではありません(派遣であれば基本的に昇給は期待できません…)。
あるいは副業するというのも手です。派遣先が休みである土日を利用してアルバイトをしたり、曜日を問わず在宅ワークが可能な仕事を探したりするのも手でしょう。個人的には、大手予備校や塾での採点バイトは短時間でお金を稼げると思うのでオススメです。しかし、派遣先で平日夜まで働いて深夜副業する、といった生活は体力的にも精神的にもキツイと思うので、自身の体調と相談が必要です。
総じて派遣社員は金銭的に厳しいのが実情です。出来ることなら正社員になれる道を模索する方が生活に余裕が生まれると思います。